2016年7月14日木曜日

15号

Topics
1.有機肥料と共に過ごす日々~選択するのはあなたです~
2.カロンガのひと~母はこうして孫と過ごす~
3.ニャモヨの食いしん坊スナップ~ひよこ豆は希望の星?~
4.編集後記
5.おまけ











有機肥料と共に過ごす日々~選択するのはあなたです~
 5月に、windrowという種類の有機肥料を作成する講習を開催しました。
農家さんたちが自分たちで作れるようにまずはデモンストレーションを行いました。そもそも有機肥料を作成するのは、土地の持続的な利用と経済的負担を減らすという目的が背景にあります。化学肥料を使うと土壌の水分や栄養分を吸収し過ぎてしまいますが、有機肥料を使うことで土壌の養分を持続的に保つことができます。


また、化学肥料が無料になるクーポンを使う以外、農家は高価な値段で購入するしかないため経済的負担を減らすことができます。(具体的には下記に補足。)ちなみにこのクーポンは金券のようなもので、お店に持って行くと肥料と交換してもらえます。


しかし、普及という観点で持続性を考えた時に、マラウイの小規模農家がいかに有機肥料を作り続けてくれるかどうかが大切です。ということで、数種類の肥料を紹介して、その中から彼らが作りやすいものを選択してもらい、トレーニングの後実際に彼らだけで作ってもらおうという計画を実行中です。同僚は、彼ら自身が選択することが大切なのだと話してくれました。










                 作った後は週に一度かき混ぜる作業があります。
                次に作る有機肥料はこの作業がいらない種類です。

  






                現在、化学肥料の価格は約33USドルとなります。
                (写真の2種類がクーポンの対象)


マラウィアンの同僚(農業省傘下の県農業開発事務所所属)の月収が200USドルに満たないと聞いているので、定期的な収入源がある彼らにとっても収入の2割に当たります。※2016712日現在1USドル=MK705(マラウイクワチャ)













カロンガのひと~母はこうして孫と過ごす~
 子供にしては幼いな、そう思っていたら孫だった。
一緒に活動しているグループのメンバーであるグローリーさんが第一子を授かった時、彼女はまだ18歳だった。ちょうどセカンダリースクールに上がる時で学校に通い続けることは難しかった。14年前に亡くなった旦那さんは軍隊に所属して家族を養っていた。幸いにも戦地に赴いたことはなかったが、生活は苦しかったそうだ。給料は安く、夫は栄養失調になって病死したそうだ。今回、彼女が父から受け継いだ土地の一部でグループの畑を始められることになった。

「もし夫が生きていたら反対されて実現しなかったでしょう。」と語る彼女の横で、私は複雑な気持ちになってしまった。
 




                   写真真ん中がグローリーさん。左右がお孫さん。













ニャモヨの食いしん坊スナップ~ひよこ豆は希望の星?~
収穫を終えたひよこ豆。豊作で、メンバーたちも嬉しそうに畑に連れて行ってくれました。マラウイ政府は輸出用に生産を推進していますが、マラウィアンもおかずにするのが好きなようです。

ちなみに、私が作っている有機肥料の材料にするにはもってこいだそうです。メイズよりも茎が多いので、一本当たり取れる茎や葉っぱなどが総じて多いと友人は話していました。メイズの芯は硬くて、細かく切るのが大変だったので、これが本当なら益々ひよこ豆の生産を推進してほしいと思います。









収穫目前のひよこ豆を前でぱしゃり。困ったような顔で笑ってくれました。







【編集後記】
 7月上旬に隊員全員が集まる機会がありました。衛星中継ではダメなのかという声もありましたが、どちらがいいのでしょうか。画像通信もネットワークさえあれば問題なくできるこの時代に、対面で行う重要性はどこにあるのでしょうか。現在マラウイ隊員は全て併せると80人以上はいて、同期だけでも揃うことはほぼないので小さな同窓会みたいです。内容は安全対策なのですが、私は結構わくわくしていました。私たち3次隊は任期の終わりにもう一度総会があって帰国することを思うと、もう僅かな時間が残されているだけなんだとしみじみしてしまいます。




【おまけ】

町で見つけた玄関先に置く飾り。結婚のお祝い用なのかしら。笑

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