2015年8月26日水曜日

スタバのコーヒーはマラウイ産!?




 週末を利用して、コーヒーの生産現場を突撃してきました。
マラウィアンの友人を頼って、山越え谷越え片道7時間の旅!
 バスを拾うのも大変で、帰れなくなるかとひやひやしました笑                                         



             (右下のあたりで、コーヒーを乾燥させているところ)




                         (拡大図)




イギリスに統治されていた1800年代~紅茶やたばこと同様に、国に管理されていたコーヒー産業。
現在では、農家による農家のための組合として、メンバーは1016名にも及ぶそう。



組織も体系的で、自分が支援している農民グループがこんな管理体制になることはまずないなと。(その必要性もないですが)最上部組織のボードメンバーは年1回選挙で選ばれます。


この組合は、フェアトレードラベルの認証を取得しており、そのマークが至るところに見られました。




純利益とは別に、生産者の社会的発展の貢献に充てられる、プレミアムという資金を得て、病院を建設して開業予定とのことでした。(この町では初めての私立病院)


 (器具は寄付されたもの)

そもそもコーヒーが換金作物であり、需要ありきで生産しているというのが
一般的な農作物との大きな違い。

先進国が作り上げた資本主義経済で生き残るために、
小規模農家たちは団結する必要がある。組合として獲得した資金を
地域のために使うのは、その地域自体の生活改善に繋がるので、素晴らしいと改めて実感。

組合のマネージャーからお話を伺うことができ、
マラウイ産のコーヒーはスターバックスに卸しているので、
日本でも流通していると話していました。


安定的に供給することで、顧客を獲得する。
信頼を得続けるのは、自然条件に左右される農業においては簡単なことではありません。

生産組合を支援するということが彼らにどんなメリットをもたらし、
どんな弊害を生むのか、思いを馳せた時間となりました。





お土産にローカルコーヒーを購入。


見学したところで作っている豆は
北部の中心都市、ムズズでパッキングされるらしく
そこでは購入できませんでした。

ちなみに、ここで宿泊もできるので、のんびりするのもよし。

 久々のバスタブに感動!
 わざわざ火を熾してもらって、ホットシャワーをいただきました。


                  (とても原始的な方法で沸かします)





活動計画もそろそろ見えてきたので、その話を次回にでもします^^

乞うご期待ください!


(おまけ、近所の男の子ママのエプロンも着こなします笑)

2015年8月15日土曜日

任国外旅行=タンザニア編=

Topic
1.     ザンジバルの迷い方
2.   タンザニアンはマラウイを知らない!?
3.   ザンジバルと奴隷貿易
4.     編集後記


マラウイでの生活も8か月目に突入し
海が恋しくなったニャモヨはタンザニアへ飛びました!



                             (やっぱりインド洋の海は蒼かった!)












1.ザンジバルの迷い方


            (ダルエスサラームからザンジバル島までセスナみたいな飛行機で移動。
                        コックピットも凝視できるくらいでわくわく!)


(Karibuhaはスワヒリ語でようこそ)

 
(夜店なんかもあります)


(もうリゾート満喫しました)

(カロンガで中々着れなかったチテンジドレスもお披露目♡)



.タンザニアンはマラウイを知らない!?

カロンガではタンザニアから布、雑貨、スパイスなど色々なものが入ってきます。
タンザニアはマラウイより経済成長率も高い※ので、
依然としてマラウイは最貧国と言われています。
(とはいえ、人が温かく私はカロンガの人懐っこさが恋しくて仕方ありませんでした)

※マラウイ:5.7%、タンザニア7.24%、
ケニア5.28% 参照:世界経済のネタ帳

今回訪れたザンジバル島、事実上の首都と言われるダルエスサラームでは、
マラウイから来たと話してもぽかんとされることがありました。

 タンザニアでの教育は、初等教育からスワヒリ語を基本として展開されるようです。
最近小学校から英語を主要言語として授業を組めないか
という主張に対し、スワヒリ語がないがしろにされるのではないか
という懸念もあり、論議を巻き起こしているとのことでした。











3.ザンジバルと奴隷貿易

  ザンジバルには奴隷貿易の拠点となった歴史があります。
その影響でアラブ系の人も多く、ムスリムが大半を占めます。

街で見かける女性もほぼベールを被っているので、肌を過度に露出するのはNG。
観光客は短パンでしたが、博物館に入場する際には布を貸し出して隠すように促していました。



かつてザンジバル島を支配していたオマーン王朝の宮殿が、現在では博物館となっています。
当時の王朝がどれほど贅沢な暮らしをしていたか展示品や建物自体からよく分かります。

















【編集後記】
乾季は暑いけれど束の間の涼しい時期も終わりを告げようとしています。
カロンガの常夏が戻ってきます!笑 

マラウイ一の商業都市と言われている南部のブランタイヤで
活動している先輩隊員を訪問してきました。

活動地域は農村部のため、一大都市であっても
農村部は電気の通っていない家庭も多く、先輩隊員の家では
ソーラー発電で電気を賄っていました。

カロンガと比較して木が少ないことにとても驚きました。
炭を作るために、マンゴーの木以外、伐採が進んでいるのが一目で分かります。
植林を政府も推進していますが、杉前線と言われるほど伐採のスピードが速すぎで、
追いつかないのが現状のようです。 

2015年8月2日日曜日

第6号



Topic
1.     マラウイの主食ってなんだ!?
2.     シマができるまで
3.     カロンガのひと ~美しい同僚~
4.     編集後記














1.マラウイの主食ってなんだ!?
 マラウイの人々は、基本的にシマが大好きです。

(※写真上部の白い餅みたいなものがシマ)

 東南部のアフリカ諸国(ケニア~ザンビア)では、メイズ(※トウモロコシの一種)を乾燥させて、
粉末状にしたものを熱湯でこねたものが主食です。


各国で呼び方は異なりますが、原材料は同じなので、完成品も近いです。
でも国によって特徴が違うのは、作り方や作る環境が違うからでしょう。
マラウイでは、毎日シマしか食べない!人も大多数いるので、メイズの価格高騰は、
エンゲル係数(家計の全出費における食費の割合)が高いマラウィアンにとって死活問題。


 
1回の食事で、おたま3杯分ほど出てきます。
価格は600~1000MK(マラウイクワチャ)。
500MKが現在130円相当と言われているので、毎回300円程度。

店によって種類は変わりますが、デンデと呼ばれる添え物によって価格が変わります。
選択肢は大体チキンかビーフ、湖沿いだとウシパ(小魚)や
チャンボ(ホッケみたいな魚。淡白な味)。

かぼちゃの葉っぱなどを煮込んで柔らかくしたものや、用意されていれば豆も添えられているので、
1皿だけでもとってもカラフル。









2.シマができるまで
マラウイの主食として知られるシマの原料は、メイズと呼ばれています。
そもそもマラウイにはメイズが元来育っていたのでしょうか。




メイズの原産地は中南米ですが、アフリカ大陸に伝わったのは500年以上前の
大航海時代だと言われています。

製粉するには写真のような大掛かりな機械が必要で
村では棒で付いて細かくするため、時間も労力もかかります。



                  (メイズは一粒ずつ手で取ります。)






(製粉機を実際に動かしている様子)



               (機械を使わず、村では女性たちが全身の力を使って細かく砕く)


※ちなみにニャモヨは4月にカロンガ特産のコンドーレシマ作りに挑戦してます。

  その記事はこちら。はじめてのコンドーレシマ作り体験!




























3.カロンガのひと ~美しい同僚~

活動する上で最も大切とされるカウンターパートを紹介します。
実は第1号でも登場してくれた、Vettaさん。

出身は、ンカタベイ県。カロンガと同じく、マラウイ湖沿いに位置しています。

Vettaという名前は祖母の姉から取ったようで、名付け親は実は南アフリカ生まれの祖母。

Vettaはズールー語でLifeという意味で、なんとまさかのモヨと同じ!
なんだか嬉しい偶然です。

7人兄弟の4番目ということで、やっぱり大家族。
父親も農業省の組織で普及員として働いていたので、転勤が多く全国を転々としていました





好きなフルーツはグレープ。カロンガでは、タンザニアのボーダー近くで手に入るようで、
冷蔵庫に常備しているくらいに好きと話してくれました。














【編集後記】
マラウイに来て半年、当初から自分の役割ってなんだろうと考えています。
ふと、自分はとても面白い立ち位置にいると最近感じます。

配属先の人たちはいわゆる高所得者層、一方活動で関わる農家さんたちは低所得者層。
そのギャップを知ることは国際機関などに勤めて
モニタリングの仕事をしていればめぐってくる機会なのかもしれませんが、
普通に生活していたら中々その二面性を見ることは難しいのはないでしょうか

とはいえ、バナナを売りに来る女性が頭の上からお盆を卸すのを手伝うように、
と諭す同僚は、決して貴族のような鼻持ちならない人たちではありません。

小学校で農業についての授業があり、彼らは農業に精通しています。
土地さえあればどこでも作物を育てていけるマラウィアン。
彼らから日々様々なことを教わっています。