2016年12月16日金曜日

20号





☆TOPICS☆
1.     国立公園に行ってきた~すぐそこに象が生きている日常~
2.     カロンガのひと~番外編 壁画の案内人~
3.     ニャモヨの食いしん坊スナップ~やっと君に出会えた~
4.     編集後記












国立公園に行ってきた~すぐそこに象が生きている日常~

 任国外旅行でザンビアに行ってきました。陸路で行ったからか、景色から日常を見る限りマラウイとの大きな違いは感じませんでした。訪れた国立公園は観光客向けに整備されていて、ロッジがいくつかあり私たちのような外国人観光客でにぎわっていました。

まずそのロッジまで行くのに公共バスが出ていることが驚きで、格安でした。その地域の人が使っている周回の先で追加料金を払って到着。


23日という束の間のザンビア滞在でしたが、満喫できました。サファリで偶然一緒になったインド人一家がいました。お父さんは何か国もの国立公園に行ったことがあるらしく、予定のプランを変更してちがうエリアに行きたいと主張しました。ガイドには彼のプランがあったのですが、彼はその申し出をのみました。結果的に動物はほぼ見られませんでした。変わりに私はバオバブの木はないのか?と聞いてみたところ、連れて行ってくれました。樹齢2000年だそうですが、彼らには木を信仰する習慣がないそうです。ちなみにインドでも木を信仰するそうです。


すぐそこには象がもりもり食べている




象が来たらこそこそ話しかできません





佇まいの美しい麒麟





バオバブの木はそこにあるだけで自分が「今・ここ」にいる安心感を与えてくれます












カロンガのひと~番外編 壁画の案内人~

5年以上案内人として働いているジョージさんに話を伺いました。衰えを感じさせない、確かな歩みでどんどん奥へと進んでいきます。代表的な壁画は2か所にあるらしく、すでに上書きがされている所か、人が近づかないため上書きされていない所どちらがいいかと聞かれて後者を選びました。1300年前のままの姿が残されていて、感慨深かったです。マラウィアンの中にもその価値がわかる人がいますが、学校に近いほうの壁画は落書きされてしまうそうです。過去を顧みないのは、ご先祖様にも申し訳ないと思うのは、日本だけなのでしょうか。






                 矢を操る動作はまさにハンターでした












ニャモヨの食いしん坊スナップ~やっと君に出会えた~

 デッザにあるポッタリーの名物はチーズケーキと知られています。(同系列のポッタリーがコタコタにもあります)以前からその噂を聞いてありつける日を心待ちにしていました。(おっしゃる通り、ただの食いしん坊です)予想していたのはベイクドチーズケーキだったのですが、ヨーグルトのかかったレアチーズケーキでした。ヨーグルトをデザートに用いるやり方がマラウィアンというよりヨーロッパの人が考案したんだろうなと思ってしまいました。カロンガでは、ヨーグルトはシマのおかずにもなります。

中はほかほか、外はひんやりでした







【編集後記】
12月に入ったら時間の流れはさらに早くなるだろうと危惧していたら本当にそうかもしれません。というのも移動が多いのと、PCが壊れてしまったのであまり落ち着いて執筆できていませんでした。この編集後記も徒然なるままに書いてきましたが、後から振り返って読むと当時の心境を思い出すのでしょうね。小学校の時にもらっていた、あゆみに書いてもらった担任の先生のコメントみたいに。全てできたとは言えませんが、限られた時間の中でやり切った充実感を胸に帰国したいと思います。




2016年11月3日木曜日

19号













TOPICS
1.     観光が文化に及ぼす影響~グローバリゼーションの罪~
2.     カロンガのひと~ご当地博物館へようこそ~
3.     ニャモヨの食いしん坊スナップ~暑い日にはアツアツのスープをどうぞ~
4.     編集後記





観光が文化に及ぼす影響~グローバリゼーションの罪~


皆さんはコカ・コーラと聞くと何をイメージしますか?私の場合、グローバリゼーションの象徴です。
アフリカにおけるコカ・コーラ社製品のシェアは計り知れませんが、コーラは水より安いと聞きます。
(参考:http://www.wound-treatment.jp/next/dokusho51.htm

冷たいかどうかは別として、販売店として登録され、あの赤でペイントされたグローサリーが
村の奥地にもあるのは驚きです。マラウイにも自国の清涼飲料水メーカーがありますが
流通量では前者より劣るでしょう。







旅先で訪れたある博物館で、
観光による負の側面として土着の文化を壊してしまうという記述がありました。

以下に抜粋します。(筆者訳)


Tourism often brings in its train prostitution and drugs that has already infected the society. (観光は、社会に対して影響を及ぼしている弊害や依存をしばしばもたらします。)

And there is the constant threat from the overwhelming ‘coca-colas’ culture on the fragile local culture in a way that this cosmopolitan culture has never had to face when the pace of social interaction was much slower and less intense.
(そして、壊れやすい地元の文化への脅威として行き過ぎたコカ・コーラ文化が常に存在しています。
この世界主義の文化、コカ・コーラは社会的連携をさらに遅らせ、希薄にします。)














カロンガのひと~ご当地博物館へようこそ~

他の地域からのお客さんを必ず連れて行くのが、カロンガ名物の博物館です。正式名称はCultural & Museum Center Karonga。今回紹介するのはこの博物館の館長を務めるマンゴンバさん。1999年に構想をまとめ、彼を中心とした委員会で資金調達に奔走しました。そして2004年にEUから支援を受けて、建設を終えました。町の中心地から80kmほど行った、ある村でアウストラロピテクスの上あごが見つかりました。展示内容は地球の誕生から始まり、これまでのマラウイの暮らしから現代まで続きます。展示はただ見るものだけではなく、クイズや覗きこむものもあり、展示に工夫が見られます。社会科見学にはもってこいです。

博物館の外観。マラウィアンも恐竜と一緒に写真を撮るスポットにもなっています。

館長のマンゴンバさん



















ニャモヨの食いしん坊スナップ~暑い日にはアツアツのスープをどうぞ

中に浮かんでいるミートボールみたいなものは何だと思いますか?これは旅の途中で出会った地元の方おすすめのお手軽ランチです。答えはキャッサバを丸めて揚げたものです。真ん中の白いものはココナッツの粉です。中々独特の味わいでしたが、生姜の辛みが効いていて熱々でももりもり食べられました。肉が入っていないので、ベジタリアンが安心して食べられることで知られているそうです。


















【編集後記】



先日の旅行で、リフレッシュできました!タンザニアへは渡航制限があるのもあって、ここにくるまでのことを考えると感慨深かったです。旅行の時間はゆっくりと過ぎていったので、文字通りpole pole(スワヒリ語でゆっくりゆっくり)でした。海は全てをつつみこんでくれる、そんな気持ちになりました。季節柄なのか、海にはウニのようなトゲトゲがいっぱいいて少々やられました。みなさん、トゲトゲにはお気をつけて。


2016年10月8日土曜日

18号






                                                  
Topics
1.中南部旅行~マラウイの歴史を辿る~
2.カロンガのひと~番外はじめての工場見学編~
3.ニャモヨの食いしん坊スナップ~豊かさの定義は選択肢が多いこと?~
4.編集後記
5.おまけ












中南部旅行~マラウイの歴史を辿る~

任地のカロンガを紹介する際に必ず話に出すのは博物館です。この博物館の魅力についてはまた紹介します。マラウイでは博物館があまり主流ではないのですが、そんな中で隊員を通じて知った博物館に行ってきました。アクセスの悪いところにありましたが、人に恵まれ途中まで乗せていってもらいました。この博物館はデッザ県にあります。デッザ県は首都のリロングウェからミニバスで2時間ほど。町の中心地から標高を500m以上下がって峠を下ります。途中で木のおもちゃが売られていたのですが、じっくり見られませんでした。主要道路の脇に下してもらい、そこから上り坂をひたすら20分以上歩きましたが、心地よい疲労感がありました。

宣教師としてマラウイを訪れた文化人類学者の方がマラウイの歴史を後世に残すために建てたそうです。





展示はンゴニ族、ヤオ族、チェワ族の文化についてでした。主な内容は各部族の冠婚葬祭などの慣習についてです。中でも印象的だったのはグレワンクール。グレワンクールとは、詳しいことは知られていないためシークレットソサエティと呼ばれています。彼らは冠婚葬祭の際に呼ばれて、踊る職業集団として知られています。たまたま道中で見ることがあると、一瞬びっくりして二度見てしまうくらいですが、そうそう見られないので運を分けてもらえる気がします。手元に写真がなかったのですが、イメージで言うとクッキーモンスターみたいな感じです。




       写真はンゴニ族のマークが描かれた建物。


カロンガのひと~番外はじめての工場見学編~
 マラウイ一の商業都市であるブランタイヤにあるビール工場の見学に行ってきました!ベルギーのカールズバーグ社が主に自社製品を製造するために建てた工場です。マラウイではコカ・コーラ社の製品も代行して瓶を回収し、流通も担っているそうです。
 マラウイにはいわゆる地ビールがありません。お店に行くと大体カールズバーグ社のアルコール製品しかないのですが、村ではチブクというお酒をメイズから作ったりしています。





工場を紹介してくれたマーケティング担当者の方は大学で非常勤講師もしているそうです。
マラウイでは副業は当たり前みたいです。




ニャモヨの食いしん坊スナップ~豊かさの定義は選択肢が多いこと?~
先日訪れたムワンザという町でまさにスイートコーン(日本で一番身近なとうもろこし!)に出会いました。マラウイで育てられているメイズはもっと薄い黄色なのですが、地元の方によるとこの辺りには昔から色の濃いメイズがあったそうです。ちなみに私が手に取ったのはケニアから輸入された品種とのことでした。地元で採れるものの中にもメイズより黄色い品種があるらしく、同じくらい甘みがあって美味しいそうです。














【編集後記】
旅行をすると自分の立ち位置が見えてきます。誰かの助けなしには生きていけない弱さ、誰にも頼らず自分で判断する瞬間を噛みしめながら時は流れていきます。ある友人が旅をするように生きたいと話していました。それを聞いて私もその生き方に近付きたいと思いました。今、ここを生きることを忘れずに。







【おまけ】
この博物館の最後に展示されている興味深いものがありました。写真の通りカメレオンなのですが、なぜ展示されているのでしょう?

カメレオンは前を向いていても常に後ろ(過去)を振り返る生き物として展示されていました。実際に振り返るのではなく、顔の位置はそのまま目だけを動かせるのが面白いです。



私たちが未来を見据える時も過去を振り返ることを忘れてはいけないと教えてくれます。



2016年9月11日日曜日

17号


Topics
1.洋服の歴史~あなたの勝負服は何ですか?~
2.カロンガのひと~末っ子が甘え上手なのは世界共通~
3.ニャモヨの食いしん坊スナップ~マラウイで出会った甘酸っぱいもの~
4.編集後記











洋服の歴史~あなたの勝負服は何ですか?~
誰にだって勝負服はあります。マラウィアンだってそれは同じです。女性にとって、チテンジ(腰から巻く布)はおしゃれアイテムでもあります。以前私が農村地域に行く際に、いつも同じチテンジをしていたところ、一種類しか持っていないの?と笑われてしまいました。



199311月まで、当時の政権が規定した「ドレスコード」により女性のズボン、ミニスカートの着用は禁忌とされていました。都市部では、パンツを颯爽と着こなす女性も見かけますが、多くの農村地域においてチテンジを腰に巻くことはレディのたしなみといったところでしょうか。

 チテンジは赤ちゃんをおんぶする時も大活躍!



















カロンガのひと~末っ子が甘え上手なのは世界共通?~
 今回は私が一番仲良くしてもらっていると言っても過言ではない友人の妹を紹介します。彼女は私が家を訪れると、いつも飛びついてきます。そしていつも綺麗な歯を見せて、キラキラと輝くように笑っています。他の子供たちと同じようにリズム感があって、不思議なダンスでいつもみんなを笑わせてくれます。私にマラウイの手遊びを教えてくれたり、世話好きなところもあって退屈しません。


 
踊りのセンスは兄弟の誰よりもいいんです



調子が良い時はお皿を洗ってくれます






ニャモヨの食いしん坊スナップ~マラウイで出会った甘酸っぱいもの


このさや豆みたいな果物なんだと思いますか?これはタマリンドと呼ばれる植物の実です。大きさは7-15㎝で、外側は固めです。年中マーケットで見ることができます。いつも遊んでもらっている友人の兄弟たちも大好き!と答えてくれました。食べると顔をきゅーっとすぼめたくなる梅干しのような味でした。大きめの種が入っているので、しゃぶりながら食べます。







【編集後記】
先日、協力隊の任期を終えて帰国した先輩がこれまでの2年間が夢だったんじゃないかと思うことがあると聞きました。それを聞いて頷けるところがなきにしもあらずですが、私は例え全く違うところで暮らしていたとしても同じ1日を生きていると感じられるような気がします。それでも、ここでの経験をふととても貴重なものとして思い出すんだろうなとしみじみしています。次号を発行する頃には3桁だったはずの帰国日までのカウントダウンが2桁になりますが、残りの日々を元気に悔いなく終えたいと思います。







【おまけ】

これは何を表す標識でしょう?いよいよ前回のクイズ回答を発表します。












この標識はこの先、凸凹という意味。これは何のためにあるのかというと、スピード出し過ぎを押さえるためにわざと道の上に作られています。




 凸凹を作る様子

2016年8月9日火曜日

16号


 Topics
1.経済成長だけが大切なの? ~Karonga is funny place.
2.カロンガのひと~起業家はジョークがお上手~
3.ニャモヨの食いしん坊スナップ~庶民の味方~
4.編集後記
5.おまけ










~経済成長だけが大切なの? karonga is funny place.
 カロンガでの暮らしをこよなく愛するニャモヨですが、最近カロンガが外からどう見られているのか聞きました。なんとマラウイの中でも物価が高いことで知られているそう。

実はカロンガにはウラン鉱山があり数年前まで採掘作業に従事する労働者たちがバスで採掘場まで通っていました。その地域は町から60kmほど離れており、従業員のために食糧など買いだめします。

通常より高くても沢山買うので、その会社の商談が物価を釣り上げてしまいました。魚も地産地消ならば安く手に入りそうなのに、湖沿いの他地域と比べても高くて手が出ないとカロンガの友人が話してくれました。


毎朝、魚を売りに来るアママ。


                              新鮮なウシパ(小魚)が食べられるのはレイク沿いならでは。


ウランの国際価格が低迷しているので現在は採掘作業をストップしているそうですが、日本を始めとする先進国が原子力発電に頼るのならば、いつ再稼働してもおかしくありません。

日本の政策がカロンガの物価上昇に繋がると思うと、私たちの世界は決して切り離されている訳ではなく繋がってしまっているのをひしひしと感じます。カロンガに暮らす人たちを想うと、やっぱり原発の推進に私は反対します。















カロンガのひと~起業家はジョークがお上手~
 今回は配属先の中で一二を争うくらいお世話になっている、バイトンさんを紹介します。
彼は7年間、県農業開発事務所の普及部門でHIV/AIDS患者なども包括したコミュニティの自律的な運営を促す業務に携わっていました。今後は家畜を対象とした薬剤の流通に特化した事業を始めています。公務員として組織にしがみつくのではなく、そのポストを手放すことで人材を育てることに貢献したいと語ってくれました。

職場ではいつも、ブラックジョークでみんなを楽しませてくれます。よく言われるのが、どんな定義でそう説明できるのか?というような理詰めの切り返しです。相手に論理的な回答を求める、意地悪なツッコミが特徴的。





                     異動したため職場も同じ奥さんと一緒に微笑むバイトンさん(左側








ニャモヨの食いしん坊スナップ~庶民の味方~


今回紹介するのは、庶民の味方、落花生!お腹が空いたらおやつとして食べられることで知られています。
職場で同僚もよく食べてます。キャッサバと並ぶ二大巨頭です。どちらもおかずとして食卓に欠かせない存在です。




写真は友人からいただいた落花生。畑で採れたものはマーケットに売っているものよりも小ぶりです。
私は生のままでも結構好きです。(茹でたり煎ったりしても美味しいですが)







【編集後記】
涼しい乾季が終わり、灼熱の時期がもうすぐやってきます。それに備えて体力作りをと思っているのですが、中々進まずにいます。ペットボトルに砂を入れてダンベル代わりに活用して、コツコツ続けるのをまずはやっていこうかな。どこへ行っても何をするにも体が大切なので、怠けないで時には引きこもることがあっても体を動かしたいと思います。







【おまけ】



             これは何を表す標識でしょう?アフリカあるあるなのかな・・・。
             正解は次号にて公開!お楽しみに~

2016年7月14日木曜日

15号

Topics
1.有機肥料と共に過ごす日々~選択するのはあなたです~
2.カロンガのひと~母はこうして孫と過ごす~
3.ニャモヨの食いしん坊スナップ~ひよこ豆は希望の星?~
4.編集後記
5.おまけ











有機肥料と共に過ごす日々~選択するのはあなたです~
 5月に、windrowという種類の有機肥料を作成する講習を開催しました。
農家さんたちが自分たちで作れるようにまずはデモンストレーションを行いました。そもそも有機肥料を作成するのは、土地の持続的な利用と経済的負担を減らすという目的が背景にあります。化学肥料を使うと土壌の水分や栄養分を吸収し過ぎてしまいますが、有機肥料を使うことで土壌の養分を持続的に保つことができます。


また、化学肥料が無料になるクーポンを使う以外、農家は高価な値段で購入するしかないため経済的負担を減らすことができます。(具体的には下記に補足。)ちなみにこのクーポンは金券のようなもので、お店に持って行くと肥料と交換してもらえます。


しかし、普及という観点で持続性を考えた時に、マラウイの小規模農家がいかに有機肥料を作り続けてくれるかどうかが大切です。ということで、数種類の肥料を紹介して、その中から彼らが作りやすいものを選択してもらい、トレーニングの後実際に彼らだけで作ってもらおうという計画を実行中です。同僚は、彼ら自身が選択することが大切なのだと話してくれました。










                 作った後は週に一度かき混ぜる作業があります。
                次に作る有機肥料はこの作業がいらない種類です。

  






                現在、化学肥料の価格は約33USドルとなります。
                (写真の2種類がクーポンの対象)


マラウィアンの同僚(農業省傘下の県農業開発事務所所属)の月収が200USドルに満たないと聞いているので、定期的な収入源がある彼らにとっても収入の2割に当たります。※2016712日現在1USドル=MK705(マラウイクワチャ)













カロンガのひと~母はこうして孫と過ごす~
 子供にしては幼いな、そう思っていたら孫だった。
一緒に活動しているグループのメンバーであるグローリーさんが第一子を授かった時、彼女はまだ18歳だった。ちょうどセカンダリースクールに上がる時で学校に通い続けることは難しかった。14年前に亡くなった旦那さんは軍隊に所属して家族を養っていた。幸いにも戦地に赴いたことはなかったが、生活は苦しかったそうだ。給料は安く、夫は栄養失調になって病死したそうだ。今回、彼女が父から受け継いだ土地の一部でグループの畑を始められることになった。

「もし夫が生きていたら反対されて実現しなかったでしょう。」と語る彼女の横で、私は複雑な気持ちになってしまった。
 




                   写真真ん中がグローリーさん。左右がお孫さん。













ニャモヨの食いしん坊スナップ~ひよこ豆は希望の星?~
収穫を終えたひよこ豆。豊作で、メンバーたちも嬉しそうに畑に連れて行ってくれました。マラウイ政府は輸出用に生産を推進していますが、マラウィアンもおかずにするのが好きなようです。

ちなみに、私が作っている有機肥料の材料にするにはもってこいだそうです。メイズよりも茎が多いので、一本当たり取れる茎や葉っぱなどが総じて多いと友人は話していました。メイズの芯は硬くて、細かく切るのが大変だったので、これが本当なら益々ひよこ豆の生産を推進してほしいと思います。









収穫目前のひよこ豆を前でぱしゃり。困ったような顔で笑ってくれました。







【編集後記】
 7月上旬に隊員全員が集まる機会がありました。衛星中継ではダメなのかという声もありましたが、どちらがいいのでしょうか。画像通信もネットワークさえあれば問題なくできるこの時代に、対面で行う重要性はどこにあるのでしょうか。現在マラウイ隊員は全て併せると80人以上はいて、同期だけでも揃うことはほぼないので小さな同窓会みたいです。内容は安全対策なのですが、私は結構わくわくしていました。私たち3次隊は任期の終わりにもう一度総会があって帰国することを思うと、もう僅かな時間が残されているだけなんだとしみじみしてしまいます。




【おまけ】

町で見つけた玄関先に置く飾り。結婚のお祝い用なのかしら。笑